自分のペースをキープして走るのが基本
受付
受付でナンバーカードなど一式を受け取る。受付会場ではショップのブースも出展しているので、忘れ物などがあれば購入も可能。体育館が選手控え室となっているので、着替えを行う。荷物もここに預けておく。
スタート
スタートは、10時間以内・12時間以内など自己申告のタイム順に並ぶ方式。ここで実力よりもかなり前に並ぶ選手もいるが、結局は自分のペースを乱すし、渋滞を引き起こす原因にもなるので自重したいところ。舗装道路を1.5kmほど走った後、山道に入る。
コースの表示
コースの表示は各分岐点と400mごとに標識が付けられていて分かりやすい。日没後には標識に付けられた赤い点滅灯が道標となる。それでも疲労してくると標識を見落としてコースを外れてしまう人もいる。400m進んで、コース案内の標識がなければ引き返すこと。
関門
安全の確保
レース中に事故のあった場合には冷静な対応が求められる。5kmごとのポイントには大会役員や救助隊が待機しているので、連絡をとること。携帯電話が使える場合には、大会本部に連絡を入れて救援を求めることも可能だ。
また安全対策講習を受講したランナーが「選手マーシャル」としてレースに参加。バックパックに目印を付けて走る予定になっている。
いずれにしろ周囲で事故のあったときには、正しい知識や技術がない場合には、無理をせず助けを求めることが大切だ。
リタイア
「制限時間内に完走する自信のある人」が参加資格だが、やむを得ずリタイアする場合には、コース上の役員に申告してレースを離脱する。比較的下山しやすい場所にリタイアポイントが設定されているが、疲労している身体では下山に1時間くらいかかる場所もあるので注意。大会会場までは、車で送ってもらえるが、発車まで1時間程度待つこともあるので、防寒などの対策も必要だ。
フィニッシュ
五日市会館前がフィニッシュ会場となる。会場でしばらく待つうちに、完走賞が用意され、フィニッシャーTシャツとともに授与される。
思い切り歓声を上げたいところだが、周囲は住宅街。とくに夜間は騒音への配慮も忘れずに。
憧れは終電帰り!? 寝袋などの用意も
深夜にゴールした場合、電車で帰るとなると翌朝5時過ぎの始発を待つことになる。だが、冷たい体育館の床にそのまま寝るのはきついので、寝袋などを用意しておきたい。終電前にフィニッシュし、その日のうちに帰ることもできないわけではないが、そのためには10時間前後で帰って来なければならず、帰れる選手はごく一握りだ。
※『1冊まるごとトレイルラン vol.2』(2008年8月21日)掲載のものをそのまま転載しています。
写真/松岡幸一、小野口健太