あなたも大丈夫！ 10kmランでレースデビュー【第6回】

緊張するのはスタート前まで
大会出場はとにかく楽しい！
そしてフィニッシュは感動します！

特別インタビュー◆北川弘美さん

「渋谷・表参道Woman's Run 」など、春先の大会でレースデビューを予定しているみなさん、少しずつ緊張感も増してきた頃では？
「私も初めて大会に出たときには、スタート地点に立って心臓バクバクでした」
こう言うのは、月刊ランナーズの2016年の表紙の顔として、毎号素晴らしいランニングフォームを披露してくれている、女優の北川弘美さん。レースの楽しさ、日々のトレーニングやケアのことなど、初めて大会に出場するビギナーの皆さんにアドバイスをいただきました。

レース出場を意識して走り始めたのは、2011年の大阪マラソンへの出場が決まってからです。友人と一緒に皇居を走ったり、雨の日はスポーツクラブのトレッドミルで走ることもありました。
レース当日、スタート前はさすがに緊張しましたが、緊張するのはスタートまでですね。いったん走り出してしまえば、とにかく楽しい！そしてフ ィニッシュは感動します！　声援に笑顔で応えていると、不思議に力がわいてきます。大きなパワーをもらえるんです。よく音楽を聴きながら走っている方がいますけど、それは絶対もったいない！
このときは、初マラソンで4時間41分33秒で完走しました。
「フルマラソンを完走すると人生観が変わるよ」と知人に言われて出場したのですが、京都の母に応援に来てもらったり、写真を撮りながら走ったり、とにかく楽しかったですね。

大会出場を前にすると、どうしても走ることばかりに意識がいきがちです。でもそれと同じくらい回復させることを大事にしています。
私も走り始めたころは、睡眠時間を削って走ったこともありました。けれど、いまは回復のために、走った日には睡眠をいつも以上にとるようにしています。
入浴も、シャワーで済ますのではなく、湯船にしっかりつかって身体を温めるようにしています。
モデル時代はスタイルのことを気にして魚と野菜中心の食生活でしたが、早く筋肉を回復させるためにも、お肉も炭水化物もしっかり摂るようになりました。体重はモデル時代と変わっていないけれど「痩せた？」と聞かれることが多くなったので、体脂肪が減って筋肉がついてきたのだと思います。

ランニングはストレス解消にいいですね。汗と一緒に小さな悩みは出ていってしまいます。ドラマの覚えにくいセリフを走りながら練習することもあります。
最近はフォームに気を付けながら走っていることで、身体のラインも変わってきました。腰のくびれの位置とか骨盤の位置とか。それに関節に痛みが出にくくなりましたね。
どんなに忙しくても、週2回は10km程度走る時間をつくるようにしています。
地方ロケのときも、なるべく走るようにしていて、去年の北海道のお仕事のときには、北大のキャンパスで走りました。広くてビックリ（笑）。
大阪では大阪城公園、名古屋では名古屋城……、全国いろいろなところで走るのも楽しみが増えました。

最後に、初レースを迎える方へのアドバイスをいただきました。
「シューズはもちろん、ウエアも、ウエストバッグも、大会当日使うものはすべて、練習で一度使っておいたほうがいいですね。意外な部分が肌に当たって擦れたりすることもあります。それから、トレーニングの最後に、私はペースを上げた流しを何本か入れるようにしています。ゆっくり走るジョグしかしなくても、最後だけ少し頑張って終わるようにすると、フォームが小さくなってしまうことを防いだり、スピードアップの効果もありますよ」
準備万端、大会当日を迎えたら、ぜひ北川さん流に、沿道の声援に、笑顔で応えながら走ってみては？　走るパワーも、楽しさも、そしてフィニッシュの感動も倍増するはず！