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RUNNET TRAIL コラム

トレラン・レースリポート

  • 那岐ピークス タフトレイル・チャレンジ2018 in 岡山

開催日:2018年6月3日 (日)
開催地:岡山県津山市
距離:48km(チャレンジコース)、27km(ミドルコース)
チャレンジコース : 完走者153人/出走者 182人
ミドルコース : 完走者422人/出走者 438人

1000m級の山頂をいくつも越えて稜線を走る! 累積標高3,640mのタフな山岳レース

リポート/堀米 恵さん


岡山県津山市から奈義町に連なる那岐山系を舞台にトレイルレースが誕生しました。プロトレイルランナー奥宮俊祐さんがプロデュースしたコースは48kmと27km。
私が出場した48kmのチャレンジコースは、那岐山系の5つの山々の頂を巡って稜線を走る、累積標高3,640mというタフコースです。

●コースマップ
http://nagipeaks.com/course.html


堀米さんの装備
フィニッシュタイムは最長で9時間程度と予想して装備を準備しました。好天の際には気温が高くなることを想定し、確実に水分補給ができるようにと、ソフトフラスクを新調。エイド間の長い区間のために空のソフトフラスクも持参しました。また、本格的な山域なので、途中でガス欠を絶対に起こさないよう、自分に合ったエネルギージェルを行動食として携帯しました。



最初のピークとエイドで、長いレースのための準備を


早朝5時、津山市の勝北総合スポーツ公園をスタート。夜が明けたばかりの静寂の中、4kmほどロードを走り、神社横の厳かな雰囲気の山形仙登山道へ入ります。水平距離にして2kmの間に標高600mを一気に上り、山形仙の山頂(標高791m)へ。標高が上がるにつれ、ダブルトラック、シングルトラック、九十九折、岩稜帯、と路面状況も変わっていきます。

霧に煙る十津川の山並み
48kmと27kmの両コースで合計680人が出場



山形仙山頂から2kmほど下ると、最初のエイド「声が乢(こえがたわ)」エイドに到着。他のレースではお目にかかることのないほどの充実したエイドのメニューに驚きました。飲料類、スープ類、フルーツ類などのほか、地元銘菓類を含む甘味ものなど盛りだくさんです。

48kmのコースのエイドは3ヵ所、計4回通ることになる

エイドの補給食はバリエーション豊富


1000m超のピークを次々と越える天空の稜線コース


ここから次のエイドまでの13・5kmの間に、このコースのメインといえる、広戸仙(爪ヶ城山・標高1115m)、滝山(標高1196m)、那岐山(標高1255m)、1010mピークと次々に1000m級の山々を越える区間となります。魅力的な天空の稜線を堪能できると同時に心身ともに疲弊する区間ということで、ボトルへの給水もしっかりと。スタッフの声援に背中を押され、元気よく出発しました。

胸突き八丁の急坂を乗り越えて…



広戸仙~滝山山頂越え 
素晴らしい絶景が待っている!

標高差はそれほどありませんが、路面状況が厳しく、脚力とスタミナともに消耗します。
滝山山頂を越えると、素晴らしいビューポイントが! 前方には天空の稜線、そして眼下には津山盆地が広がり、緑のコントラストがまぶしい! 疲労も忘れるほどの光景に、しばし見とれてしまい、足元への注意が散漫になって転倒! ガレた路面じゃなくてよかったと思いました。

ピークごとに素晴らしい景色が堪能できる



那岐山頂~1010mピーク
テクニカルコースといつまでも続く階段と
路面は岩も混じり、比較的テクニカルになります。下りも慣れてきたかなという時に眼前に立ちはだかる階段の山は「1010mピーク」と呼ばれています。かなり上ったつもりで、見上げてもまだ階段が続きます。残してきたつもりだった脚筋とスタミナが一気に消耗。やっと登り切って下り基調にはなるけれど、ここからはちょっとした上りが身体に堪えはじめました。

山と山の間には舗装路の林道が。次の山越えに向けて飛ばしすぎは禁物
レースは長い。前半は抑えて景色を楽しむくらいがいい




焦りは禁物!あえて脚を温存する作戦へ


23km地点の「蛇淵の滝エイド」には、通常の飲料、果物、補給食のほか、エネルギーゼリーや、地元特産の「なぎビーフコロッケ」「おかやま黒豚豚汁」「菜の花米おにぎり」などもある充実度。次のエイドまで14.0kmあるので、エネルギーゼリーやオレンジなど、しっかりと補給することを心掛けました。が、ここで予備のフラスクに水を入れるはずを忘れてしまい、後で気づいたときに焦ることに……。

きついコースの連続だけど着実に前進



エイドを出ると、先ほど来た道とは別ルートで再び那岐山頂を目指して急な上りになります。ここでは脚を後半に温存すべく、ひたすらウォーキング。数年来のラン友と一緒に話しながら、トレッキング気分で登っていきました。どうしても目線は足元付近を注視してしまいがちですが、そんな中でもスタッフや奥宮さんの手描きのメッセージ看板もあちこちにあり、笑いを誘います。

ときどき笑わせてくれる看板を見てリラックス
ときどき笑わせてくれる看板を見てリラックス



最大の難関もクリアし、最後にジワジワ追い上げ


那岐山頂からは、変則的ですが、基本的に往路を戻ることになります。再び滝山までの天空の稜線を楽しめますが、広戸仙までが最も厳しい区間となりました。一緒に進んでいたランナー2人も脚をケイレンしてしまうような状況に。幸い、私は脚の温存作戦が功を奏したのか、ケイレンすることもなく、ペースも維持できました。

険しい山道やガレ場ばなどもあるが、それも楽しさ!



2回目の「声が乢エイド」(37km地点)では、ラン友親子のボランティアスタッフから、かぶり水を頭と首筋にかけてもらい、娘さんからの水鉄砲の歓迎も受けました。身体は疲労していましたが、気持ちを奮い立たせ、最後の難関、山形仙を登ろうと決意。走れるところはできるだけ走り、最後まで脚力・スタミナがもつ範囲内でペースを上げました。意外に急登ですが、前方にランナーを見つけると力になります。じわりじわりと追い上げ、山頂を越えます。

那岐山系の山々を乗り越えて気持ち良く走る


43km地点の清泉公民館エイドでは、最後のロード5kmに備えてソフトフラスクに水をしっかり充填。エイドで鋭気を養ったおかげで、ロードは軽快に進み、自分でもフィニッシュ地点に向かうにつれて元気になっていくのを感じました。既にフィニッシュしたランナー、妻、スタッフのラン友に迎えられ、想定時間よりかなり早い7時間46分12秒でフィニッシュすることができました。総合8位、年代別1位というおまけをいただきました。

かぶり水
暑さで火照った身体にうれしいかぶり水




充実したエイドステーション、ボランティアスの声援、屈強なマーシャルスタッフの多さ、地元の方々の応援のあたたかさも、地元のレースとして贔屓目にみていることを差し引いても、他のレースに引けをとりません。そして全国的に見ても、屈指のタフなコースだと思います。我こそはという全国のトレイルランナーのみなさん、ぜひ次回はご参加ください。


■堀米さんから 次回参加される方へのアドバイス

・累積標高がかなりあるので、それなりのトレーニングが必要です。ただ制限時間は緩めに設定されているので、途中で潰れなければ十分完走できるはず。

・48kmの部は、蛇淵の滝エイドまでの23kmはウォーミングアップのつもりで抑えていけば、全行程を余裕をもって走ることができるはず。この区間は、ときどき立ち止まって各山頂からの眺望を楽しんだり写真撮影しながら抑えて走るというのがお勧めです。

・雨天の場合には身体が冷えてしまうことが想定されるので、安全にレース楽しむためには、雨具など最低限の装備が必要です。

・朝5時スタートの48kmの部(チャレンジコース)も当日受付があるので仕事の都合上、どうしても当日しか受付できないランナーもエントリーできます!


堀米さん

2009年減量目的でランニングを始め、40歳を前に、テレビで鏑木毅さんのUTMB参戦の様子を見て影響を受け、2013年OSJおんたけウルトラトレイルレース100Kから本格的にトレイルレースに参加。2015UTMFで100マイラーの仲間入り。最近では、ひろしま恐羅漢トレイル、今回の那岐ピークスと連戦を完走。秋には、岡山県新庄村で開催のフォレストレイル新庄に参加予定。岡山市在住。