トレイルレースでは体力や持久力のほかに食料や水分の補給も大切な要素になる。
「スピードを妨げることなく、安全に補給するには、上りで歩くときがベストなタイミングです。下りのスピードが出るときには集中しないと転倒などの危険がありますから」
食料の補給以外は必ず両手を空けておき、レース中の不測の事態に対応できるようにしておくことが大切。そのためにも、上り坂に来たとき、その道を見て、走れるのか、それとも歩かなければならないのかを瞬時に見極める力が大切だという。
トレーニングでは、こういった練習もしておかなければ、本番で急にうまくできるものではない。補給する食料や飲み物については、「おいしいと感じるものを利用すべき。飲みたい、食べたいという気持ちがおきないものは、積極的に摂取できませんから」という。
今回のダイトレのでは、グリコーゲンリキッドを、フラスクに3袋入れ、水で薄めて持参した。だいたい4時間くらいで走れるレースの補給の目安だ。
「5~6時間以上走る場合は、ドライフルーツや甘納豆など、噛んで食べるものも必要だと思います。食べたという満足感を得ることも重要だと思うんです」
これらを、本番さながらにとりながら走り続ける。そんなトレーニングをやっておくだけで、随分気持ちに余裕がもてるはずだ。
※『1冊まるごとトレイルランvol.2』(2008年8月21日)掲載のものをそのまま転載しています
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ママさんランナーとしての活躍、市民ランナーへの心拍トレーニング指導の実績などが認められ、2009年にランナーズ賞を受賞
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