RUNNET TRAIL コラム
ハセツネはこれさえやれば怖くない
- 第2回:
- 本番に生きる試走の仕方
アップダウンや路面の変化が激しく、さらに不規則なトレイルレースは、ロードレースよりも格段に試走の重要性が高いと言える。
特にハセツネは夜間走行区間がある。
1度は必ず試走しておきたいところ。
初めて行く人は、その前に必ずこのコラムを読んでおこう。
実際のコース、特に後半部分を走っておこう
いっぺんに71.5kmのコースを通して走ってみるのが理想だが、時間的にも、走った後の疲労回復を考えても厳しい。そこで、全コースを2回か3回に分けて試走してみよう。 |
日の出山からのラスト12kmは下り坂。タイムは速くなるが脚にはきつい。こういったことも、1度コースを走っておくだけで違う |
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3回に分けて全コースを試走
(1)武蔵五日市駅~浅間峠(約25km)
武蔵五日市駅(コインロッカーあり)から走り出し、レースコースへ。第1関門となる浅間峠までは、上り基調ながら細かなアップダウンが連続する。浅間峠からは2kmほどの山道を下って、「上川乗」からバスで武蔵五日市駅に戻る。
(2)浅間峠~都民の森(約18km)
「上川乗」までバスを利用し、浅間峠へ。比較的上りのゆるやかな笹尾根が続くが、西原峠からはコース中最も標高の高い三頭山(1527m)に向かったキツい上り。山頂からは都民の森の中を蛸口峠まで進む。蛸口峠からは「都民の森」バス停まで下り、武蔵五日市駅に戻る。
(3)都民の森~武蔵五日市駅(約36km)
「都民の森」バス停から蛸口峠へ上がり、レースコースへ。第2関門の月夜見山第2駐車場を経て、後半の核心部、御前山、大岳の上りへ。ここからは日の出山頂への上り以外下り基調。そのまま武蔵五日市駅へ。
※距離はレースコースへのアプローチを含む
※バスは本数が少ないので事前に下調べを
エスケープルートも確認
走り始めたものの体調が思わしくない、天候が思いのほか荒れてきたということもよくある。そんなときには行程を短縮して早めに下山しよう。エスケープルートもチェックしておこう。
A 醍醐丸から和田峠を経て、「陣馬高原下」バス停へ。
約3.5km
B 丸山から「笛吹入口」バス停へ。
約3km
C 西原峠から「仲の平」バス停へ。
約3km
D 小河内峠から「藤倉」バス停へ。
約4km
E 大ダワから鋸山林道で奥多摩駅へ。
約6.5km
F 御岳山からケーブルカーで「滝本」バス停へ
G 日の出山から「つるつる温泉」バス停へ
約5km
※『1冊まるごとトレイルラン vol.2』(2008年8月21日)掲載のものをそのまま転載しています。
![]() 指導/田中 正人(たなか・まさと) 1967年生まれ。第1回日本山岳耐久レース(ハセツネ)の優勝者。その後プロアドベンチャーレースチーム「EAST WIND」を率い、世界各地のアドベンチャーレースで活躍。ハセツネCUP安全走行講習会をはじめ、各種のトレイルランセミナーを実施している。 http://www.east-wind.jp/ |