ハセツネはこれさえやれば怖くない

  • 第3回:
  • ハセツネ71.5kmはこう走る


第1関門の浅間峠は参加者の友人、知人の応援スポットでもある
自分のペースを
キープして走るのが基本


 レースのスタートは午後1時。ほかのトレイルレースに比べれば、かなり遅めの時間だ。前の日から、しっかり炭水化物中心の食事と、長めの睡眠を取ることを心がけてレース当日を迎えよう。
 第1関門の浅間峠までは、周りの人と会話できるくらいのペースを意識して、抑え気味に。結局はその方がゴールまでのトータルタイムで速いはずだ。自分のペースをキープして走るのが基本だが、レースではちょうどペースの合うランナーを見つけてついていくことで、楽に走ることができる。
 フォームは無駄な力を使わない省エネ走法を心がけること。
 上りでの歩幅は小さめになるルートを選んで大股は避ける、場所によっては手の力も使う、スリップによる力のロスを意識するといった具合に、一歩一歩のステップを意識し続けよう。
 休憩のときも、できるだけ座り込まずに立ったまま済ませる。また10分以上の休憩は取らないこと。楽でもなく、追い込みすぎてもいない〝生かさず殺さず〟のバランスが大切だ。
 狭い歩幅で走り続けているとだんだん脚が固まってくるので、1時間に1回程度の割合でストレッチを行うのも効果的だ。特に疲労をしている部分を伸ばして、少しでもリカバリーを図ろう。そして最後まで、だましだましでも動き続けることだ。
 どうしたら力を節約して走れるのか、水や食料の補給のタイミングは、目標時間との差は、など意識することはたくさんあるから長時間のレースでも退屈しているヒマはない。集中力を保ってフィニッシュまで走り切ろう。

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プロフィール

指導/田中正人
(たなか・まさと)

田中正人

1967年生まれ。第1回日本山岳耐久レース(ハセツネ)の優勝者。その後プロアドベンチャーレースチーム「EAST WIND」を率い、世界各地のアドベンチャーレースで活躍。ハセツネCUP安全走行講習会をはじめ、各種のトレイルランセミナーを実施している。
http://www.east-wind.jp/

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