「水」も1つの仕事道具
撮影スタジオは、乾燥していることが多いので、撮影の合間や打ち合わせ中は、意識して「酸素プラス」でのどを潤しています。
正しい水分補給が欠かせないこの季節─。
まだ走歴1年余りと短いながら、サブ4ランナーでモデルの橋本三雪さんが、自分の“ウォーターライフ”を紹介。そして、知っているつもりで、案外知らないことが多い「ランニングと水」についてをレポートしてくれました。
橋本三雪(はしもと・みゆき)
モデルとしてテレビ・雑誌などで活躍。2008年5月から本格的にランニングを始め、同年11月の大田原マラソン(栃木)で初フルマラソンを3時間59分で走り切る。その後もタイムを縮め、09年3月の佐倉朝日健康マラソン(千葉)で出した3時間38分が自己ベスト。家族は夫と3歳の男の子。家事・育児・仕事をこなしながら、シーズン中は月間250〜300kmのランニングを楽しんでいる。
私は、ランニングをはじめとするスポーツをする時だけでなく、日常的によく「水」を飲むほうで、日頃から新しい水が売られていれば飲んでみたり、いろいろな種類を飲み比べてみたりしています。
その中で最近のお気に入りは、知人から勧められた「酸素プラス」。カナダで採取した天然水に通常の約10倍の酸素を溶かし込んだミネラルウォーターです。軟水だからすっきりしていてとても飲みやすいし、酸素のおかげか飲むと頭も身体もリフレッシュする気がして、家でも、仕事場でも、もちろん走るときもそばに置いています。
でも、私の水の飲み方、水分補給の仕方って、「正しい方法」なのか─。改めて考えてみると、あまり自信がありません。「のどが渇いたと感じる前に、こまめに給水」という程度のことは心がけているけれど、「その理由は?」と聞かれても、はっきりとは答えられないし……。
そこで今回、水や水分補給についてよく知る3人の方にインタビュー。お話を聞いてわかったことを、この誌面でレポートします。
撮影スタジオは、乾燥していることが多いので、撮影の合間や打ち合わせ中は、意識して「酸素プラス」でのどを潤しています。
まずは、水の専門家であるアクアソムリエの山中亜希さん。「暮らしの中での水との付き合い方」についてアドバイスをいただきました。
「人の身体の60%くらいは水ですから、そのとり方でやっぱり体調は変わります。例えば、普段コーヒーや紅茶ばかりという人が習慣的に毎日『水』を飲むようになると、多くの場合2、3週間ではっきりと体調が変化しますね。
水の種類は、軟水でも硬水でも基本的に自分が飲みやすいものでOK。大事なのは、続けることです。橋本さんお気に入りの酸素が入った水は、口当たりが良くて海外でもポピュラーですよ」
水は、地道に継続してとることが大事なんですね。
続いてご登場いただくのは、内科医でスポーツドクターの岡野裕先生。なぜ、「のどが渇く前」の給水が大切なんでしょう。
「のどが渇いたと自覚したときには、すでに軽い脱水状態なんです。人はだいたい体重の2、3%くらいの汗をかくと『のどが渇いた』と感じるんですが、もうちょっといって4%を超えると、重症の脱水症状に陥る危険性が高いとされています」
なるほど、身体からのサインに気づいた時には、危険域の一歩手前。だから先手先手で水分補給をしておかなければならないんですね。
「その通り。一方で人間の身体には、体内の水分量を一定に保とうとする機能が備わっていて、水を貯めておくことができません。だから“こまめに給水”といわれるのです」
確かに走る前に必要な水分をまとめてとれれば楽だけど、そうはいかないんですね。
朝起きたとき、お風呂の前後、家事の後の休憩、ストレッチの後などが、私の給水タイム。それぞれで各コップ1杯程度の水を飲むのが理想のようです。
そして最後は、運動生理学が専門の彦井浩孝先生。特にランナーが注意すべき点って何でしょう?
「ひとつ知っておいてほしいのは、そもそも運動中は、身体が水分を吸収する力が落ちているということ。多くの血液が筋肉を動かすために使われるので、水を吸収する腸に回る量が減ってしまうんです」
となるとやっぱり、トレーニングでもレースでも、かなり意識的に給水しないといけませんね。
「運動の強度やその人の体格などにもよりますが、最低でも15分に1回はコップ1杯程度(200㎖)の水分をとってほしいですね。ただ、給水したら必ずそれに見合ったナトリウム補給も必要ですので、注意してください」
練習やレースの時、スポーツドリンクも飲みますが、基本は味や甘みのない「酸素プラス」。この夏は、「正しい給水」をしっかり身につけて、秋以降のシーズンにも活かしたいですね。
3人の方のお話を聞いていると、普段何気なく飲んでいる「水」の大切さを改めて実感します。もちろん身体が水を求めるのは本能なので、あまり堅苦しく考える必要はないけれど、正しい知識や情報を持つことで、“水の価値”をもっと高められるのは間違いなさそうです。
幸い私には、自分にぴったりの水もあることですし、この夏は「酸素プラス」を頼りにしっかり体力、走力に磨きをかけて、秋以降のフルマラソンでは3時間20分を目指したいと思っています。