日刊ランナーズ

東大陸上部コーチが優勝で伝えたメッセージ

 4月11日(日)に開催された焼津みなとマラソンのハーフマラソン・29歳以下の部で優勝した田坂和彦さん(28歳)は東京大学出身。フルマラソンは2時間25分37秒のベスト記録を持つ実力者で、現在は会社員の傍ら、同大学陸上部のコーチを務めます。4月に新潟へ転勤したばかりで多忙な日々を送りますが、今大会はなんとしてでも出場したい理由がありました。
「勝つことにこだわりました。後輩たちと共に走る数少ない機会なので、優勝する姿を見せて『卒業してからも走り続けたい』、という気持ちになってほしい、と思っていたのです。レベルの高い大学の陸上界で、目立つ結果を出すことはとても難しいですが、卒業してからもトレーニングを続ければ、東大の選手でも市民レースでは表彰台に上れる可能性もあります。自分の姿が、将来の活躍も見据えた日々の練習の励みになれば嬉しいです」
 なお、田坂さん自身も、社会人になってもレースで活躍する先輩を見て「走り続けたい」と思ったとのこと。最近はエリートレースに出場する卒業生も増えているそうで、「走り続ける魅力を背中で見せる伝統」が根付き始めているようですが、その陰には並々ならぬ努力があることを忘れてはいけません。田坂さんの場合、「東京から新潟に転勤したばかりで忙しいですが、毎朝4時半に起きてインターバルなども行っています」。

(2010年4月14日 ランナーズ編集部/黒崎 悠)

副賞の「かつお」をもらい満面の笑み。1時間11分29秒で優勝。「焼津は学生の時も出場しました。毎回気温が高いですが身体はよく動きます」

副賞の「かつお」をもらい満面の笑み。1時間11分29秒で優勝。「焼津は学生の時も出場しました。毎回気温が高いですが身体はよく動きます」

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