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RUNNET TRAIL コース

「神奈川県 弘法山~大山コース」 バラエティーに富んだ変化のあるトレイルで森林浴トレラン!

鈴木博子
「神奈川県 弘法山~大山コース」
バラエティーに富んだ変化のあるトレイルで森林浴トレラン!

今月のナビゲーター:鈴木博子/トレイルランナー

「神奈川県 弘法山~大山コース」

 神奈川県の丹沢山系東側に位置する大山。山頂には阿夫利神社があり、ケーブルカーのある伊勢原方面から下社の参拝道は観光客で賑わう。ところが、一歩メインの参拝道を外れてみると、訪れる人も少ないトレイルが張り巡らされている。

 今回案内したいのは、秦野から弘法山を経て、大山まで行く約13.2kmのコース。小田急小田原線の秦野駅から弘法山まではロードになるので、ウォーミングアップを兼ねて町をすり抜ける。駅からのアクセスは、秦野駅だけでなく、2駅厚木よりの鶴巻温泉駅からでもいい。こちらからアクセスする場合は、弘法山は通らないが、駅からすぐトレイルに入れるという利点がある。
 弘法山から念仏山を通り高取山までのトレイルは2度の厳しい登りがあり、いい刺激になる。逆に下りは、とてもテクニカルなトレイルとなり、集中力を切らせない。

 高取山から大山までは上り基調のトレイル。林道の緩やかな上りから徐々に傾斜がきつくなり、山頂付近では結構厳しい上りになる。しかし、最後に上りきったときの爽快感を味わえること間違いない。
 大山山頂では三浦半島、江ノ島、そして富士山という素晴らしい景色を楽しむことができる。私の場合、帰りには見晴台、下社経由のトレイルを使い、弘法山までを往復することが多いのだが、大山下社からはケーブルカー、バスが伊勢原駅まで通っているので、片道は公共交通機関を使い、片道だけのトレーニングとして行ってもいい。

 ハプニングといえば、このトレイルの途中、日が暮れて怖い思いをしたことがある。そのときは、一応ライトを持っていたものの、電池切れの寸前になり、パニック状態になってしまった。真っ暗になった瞬間、強い恐怖に襲われて、途中知らないトレイルを民家の明かりを目指して駆け下りてしまった。結局住宅地に下りられたものの、自宅に帰るまでに、かなり時間がかかった。このときは、いつも通っている慣れたトレイルでも、夜は全く違う顔を見せ、平常心でいられなくしてしまう怖さを味わった。このコースでは、ときには調子が悪くてフラフラになりながら走ったことや、雨に打たれ、雷を恐れながら走った思い出もある。

 このコースの良さは、林道のトレイル、ガレた足場の悪いトレイル、急なトレイル、なだらかなトレイル……と、短い距離の中でいろんなトレイルを体験できる点にある。バラエティーに富んだコースになっている。

 今回案内した秦野から大山のコースは上り基調のコースになるので、初めての方なら、伊勢原駅から下社まで公共交通機関を使い(大山ケーブル駅まではバス。そこからケーブルカーに乗って下社まで行ける)、大山から弘法山まで走って戻ってくるという逆コースを使うと、下り基調のコースにすることができる。(編集部注:ちなみに伊勢原駅から下社までは、大山登山マラソンのコースにもなっている)
 少し物足りない場合は、大山からさらにヤビツ峠方面に向かえば、いくらでも距離を延ばすことができるので、いろいろアレンジしてみてはどうだろう。きっと何度でも通えるトレイルになるはずだ。

神奈川県 弘法山~大山コース
鈴木博子さんのトレーニングコースは、LatLongLab「猛レース」 で見ることができます。このコースを走ったことのある人は、自分のタイムを登録して、ネット上で鈴木さんとバーチャルランを楽しめます。実際に走ってみたら、ぜひ登録してみてください。

鈴木博子

鈴木博子/トレイルランナー


日本山岳耐久レースがキッカケで山を走るようになる。とにかく山が好きで、自然と語り合いながら走ることを心底楽しんでいる。ステキなトレイルを求めて、国内にとどまらず海外レースにも積極的に出場しており、去年はカナダでのレースCanadian Death Race 125kmで女子3位。今年はツールドモンブランに参戦予定。チームバスク、チームモンベル所属。

次回のナビゲーター:望月将悟さん
昨年のハセツネでは5位。今年はOSJトレイルランニングレース新城、奥久慈と二連覇中の望月将悟さんです。鈴木博子さんからのご指名です。

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