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RUNNET TRAIL コース

「京都・比叡山~大原コース」 スピードやリズムに乗って走れる景色の変化も楽しいコース

宮内佐季子
「京都・比叡山~大原コース」
スピードやリズムに乗って走れる景色の変化も楽しいコース

今月のナビゲーター:宮内佐季子/アドベンチャーレーサー

「京都・比叡山~大原コース」

このリレーエッセーの第2回目に登場した、番場洋子さんが紹介している「京都・大文字山コース」の、ゴール近くからスタートする、比叡山を通って大原へ抜けるコースを紹介しよう。

 自宅から、山頂が白くなっているのを見て雪遊びを兼ねて走りに行ったり、やる気が起きないときに、ふらふら登ったりと、京都に住んでいるときにいちばん身近な山だったのが比叡山である。その比叡山に登るのに、いちばんスピードに乗って走れるのがこのコース。山頂から先も、細かいアップダウンの連続でリズムを作りやすい。延暦寺を抜けて後半には、横高山、水井山の高くはないが急な上りが待っている。ここを抜けると、あとは下り。ここまで来るとハイカーや観光客も少なく、道もいいので自然とスピードも上がる。
 景色も、京都の街、琵琶湖、京都の北の山並など場所によって変わるのが楽しい。延暦寺の近くを通るときは迷惑をかけないよう静かに走行すること。そして、猿や鹿と出会うことも少なくないので注意が必要である。

 私の場合は、時間がある時にのんびり景色を楽しみながら、お弁当とお菓子とデジカメを持って行くことが多かった。上りが分散していて負荷が比較的低いので、体調を整えるために気持ちよくスピードを上げて走りたいときにこのコースを使うこともあった。暇なときには大文字山コースから続けて走ったり、大原から反対側の瓢箪崩山を走って帰ったり、体調や予定によって距離を延ばせるのもこのコースの魅力だ。

 こんな魅力いっぱいのコースだが、初めて行ったときは大変だった。まだほとんど山を走ったことがなかったころ、ちょっと近所にジョグに行くつもりで、ふらふら走っていて何の拍子か山に入り込んでしまい、好奇心で先へ先へ進んでみたのだ。
「・・・・・・ん? 比叡山?」「ドライブウェイが横を走ってる!」「さっきの標識から500mしか進んでない? 山道ってしんどい・・・・・・」「え、大原に行けるの? 下ってみよう」と、いった感じの行き当たりばったり。もちろん、地図もコンパスもお金も食料も持っていなかった。しんどくてしんどくて、このコースには何年か近づく気になれなかった。みなさん、くれぐれもこんな走り方はしないようにご注意を。

 地図を読んで山を走るようになってからようやく恐れるほどのコースではないことが分かり、気が向いたら走りに行くようになった。ゴールはバス停。コンビニもある。お金は忘れずに!

京都・比叡山~大原コース
宮内佐季子さんのトレーニングコースは、LatLongLab「猛レース」 で見ることができます。このコースを走ったことのある人は、自分のタイムを登録して、ネット上で宮内さんとバーチャルランを楽しめます。実際に走ってみたら、ぜひ登録してみてください。

地図提供:LatLongLab

宮内佐季子

宮内佐季子/アドベンチャーレーサー


大阪国際女子マラソンを目指して1993年から走りはじめる。97年、脚の故障をきっかけに国体の山岳競技に京都府代表として出場し2位となり、同じく国体に参加していた田中正人選手の呼びかけでアドベンチャーレースを始め、現在にいたる。昨年の成績は、エクストリームシリーズ奥大井大会優勝、Estoril XPD Race17位(どちらもEAST WINDのメンバーとして)。

次回のナビゲーター:鈴木博子さん
08年カナダトレイルランニングレース125km女子総合3位、08年菅平スカイライントレイルランレース女子総合2位など、内外のトレイルの大会で活躍しているトレイルランナー鈴木博子さんです。宮内佐季子さんからのご指名です。

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