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RUNNET TRAIL コラム

トレラン・レースリポート

  • 第5回 十津川トレイルラン2018

開催日:2018年5月13日 (土)
開催地:奈良県吉野郡十津川村
距離:28.5km
完走者52人/出走者57人
※通常35kmのところ、雨天により28.5kmにコース短縮

歴史ある古道と急峻な山々を駆ける。関西屈指の難コース!

リポート/松井悠歌さん


小雨の中、尾根道へ向かってスタート!

このレースの舞台は、日本最大の村・奈良県の十津川村の山々。アップダウンが厳しく、トレイルランの醍醐味を味わえるレベルの高いコースとして仲間内でも話題に上がります。下り坂を苦手としていた自分ですが、克服すべく練習を積んでエントリーしました。

☆松井さんの装備ポイント
ヘッドライト、1リットルの水筒、パンを携帯。
「コース中には薄暗い山中もあるので、主催者さんからもヘッドライト持参の呼びかけがありました。雨天でエネルギーを使ったこともあり早々にお腹がすきましたが、パンや6km、11km地点にあったエイドステーションの給食(ビスケットなど)は雨のなかでは結局食べませんでした。雨天時はサッと口に入れやすいものを携帯するといいですね」(松井さん)


前日までいい天気だったのに、当日は一転して雨! 朝8時30分のスタート時には小雨だったのが、徐々に本降りとなっていきました。全35kmのコースには3つの徐々に標高の高くなる山があり、それぞれの山肌を頂上へと駆け上り、下りていくというもの。基本的に縦1列で走るような細いオフロードの山道が中心で、車の通る舗装路などではウォーキング指定・ジョギング指定の区域もあります。

霧に煙る十津川の山並み
霧に煙る十津川の山並み


すぐ横は谷。山の稜線を慎重に進む

発着会場である十津川温泉のホテル前をスタートして、まず国道425号線の歩道を800mほどウォーキング。そこから村道、そして登山道へと分け入っていきます。登山道、尾根道ではすぐ横が谷になっている稜線を進むので、足元に要注意です。雨が強くなってくると、さらなる集中力を持続することが必要ですね。雨の中の道は落ち葉がフカフカと柔らかくて走りやすく、そんな雨天ならではの山の様子を楽しみながら走れたのは収穫でした。

約6km地点、孫入峰からの十津川温泉・二津野湖の眺望
約6km地点、孫入峰からの十津川温泉・二津野湖の眺望


太股プルプル…本気の「登り」ゾーン

ひとつめの山、孫入峰の尾根を下ると、次の上りまでの間はゆるやかな下りの舗装道路を走る区間も。この時点では体力に余裕があったので、気持ちよく駆け下りました。記録を狙いたい人も、このゾーンでタイムを稼ぎやすいと思います。

山と山の間には舗装路の林道が。次の山越えに向けて飛ばしすぎは禁物
山と山の間の林道は走りやすいが飛ばしすぎは禁物



しかし次に待ち受ける天上山(標高813m)の上りは、とてもハード! 手で岩やロープをつかみながら、よじ登って足場を確保していく箇所もあり、12km山を越えてきたところに何度も太股に全力をかけて「登る」必要があります。雨の中、上を見ながら登るという経験はなかなかのものでした。ここをクリアしてからの尾根は、快適に走ることができます。

この天上山の次に、果無(はてなし)山というさらに高い山(標高1158m)をもうひとつ越えるのが本来のコースでしたが、ここでスタッフより悪路につきコース短縮のアナウンスが。果無山をショートカットして舗装路を下っていくことになり、距離は35kmから28.5kmになりました。天候のこともありましたが、雨との格闘と上りで太股にだいぶダメージがきていたこともあり、正直ほっとしました。

タフな山越えを成し遂げた格別の達成感

雨のなか難コースと格闘してのフィニッシュ!この達成感は代えがたい

ラストはゆるやかな長い下り坂を駆け抜けてゴール! 熊野古道から渡されている吊り橋、石畳、とこのコースの醍醐味でもあるポイントが走れなかったことは残念でしたが、雨と難コースの自然に身を委ね、全力で挑むことができた!という達成感でいっぱいでした。タイムは4時間15分14秒。苦手だった下り坂も、怖がりすぎずに落ち着いて接地時のバランスをとるよう意識したことで、雨でも転倒せずに走り切れたのがうれしかったです。

昨年度大会時の様子。本来のコースでは世界遺産・熊野古道の石畳や吊り橋もあるが、今回はおあずけに

中上級者向け。脚づくりをしっかりと

ゴール後は十津川村特産のキノコが入った温かなにゅうめんでお腹を満たし、会場内にある源泉かけ流し温泉の共同浴場に無料で入って汗を流すことができました。会場ですぐさっぱりして帰れる、これはポイント高いです!

歴史を感じさせる山々に思い切り挑むことができ、温泉もセットで楽しめるのが魅力のこの大会。ただし難易度は高く、「フルマラソンを走れる体力が必要」と要項でも明記されていて、初心者は避けたほうが無難です。チャレンジしたい中・上級者の方は、後半になるにつれ難易度が上がる山越えのための脚力を温存するのと、「よじ登るための太もも」をしっかり鍛えてから挑むことをおすすめします。私も来年、尾根からの絶景や熊野古道の歴史ある道を味わうべく、リベンジしたいと思っています!



松井さん

35歳、大阪府在住。中学から大学時代までは陸上の中距離選手。社会人になってからマラソンデビューし、4年ほど前にトレイルランに出会って以来、トレイルへのレース出場の比重を年々高めている。今大会では女子の部1位に入賞。現在の目標は「もっと練習をして、UTMFに出場することです!(松井さん)」。