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RUNNET TRAIL コラム

トレラン・レースリポート

  • 第20回 青梅高水山トレイルラン

開催日: 2018年4月1日(日)
開催地: 東京都(青梅市)
距離: 上級クラス(30km)/中級クラス(15km)
【30km】完走者954人/出走者1,018人
【15km】完走者1,100人/出走者1,102人

満開の桜の下、トレランの先駆けレース!

リポート/嶋崎 功一さん


トレイルランニングという言葉が日本にまだ浸透してない頃に生まれたこの大会、第20回という節目となる今大会では、30km、15kmの両部門を合わせて2,000人以上が参加する規模となりました。

会場の永山総合グランドはJR青梅駅から徒歩10分ほどとアクセスもよく、ナンバーカードなども前もって郵送してもらえるので当日受付もなし。今年はトレランフェス「Open Air Demo 4」(トレイルランをはじめとするアウトドアブランドが多数出展)との同時開催ということで、開放的でいつも以上に賑やかな印象を受けました。


まずは全員によるエアロビクス!

青梅市民の私は、歩いてゆっくり会場入り。所属しているトレランチーム「青梅トレラン部」の仲間と談笑しながら装備品のチェックをします。

☆嶋崎さんのこの日の装備
手袋、水500ml、健康保険証(この3つは義務)、ジェル2つ、テーピング、ファーストエイドキット
「少しぐらいのケガなら自分で対処できるように、小さくしてお守り代わりにもちます(嶋崎さん)」


まずは大会名物、恒例のエアロビクスで準備運動。
レース前のピリピリした感じもなく、今年もまたスタートラインに立てた!と嬉しい気持ちが込み上げてきました。
目標は、ずばり昨年に続く優勝です。

まずは大会名物、恒例のエアロビクスで準備運動。


いざスタート! 細かいアップダウンを攻め登る

30kmの部、10時スタート。トラックを1周半走り、家族や青梅トレラン部の大応援団に笑顔で応えた後、いざ永山ハイキングコースのトレイルへ。
このコースは大きく三つにわけることができます。

【前半】上り基調、小さいアップダウンの繰り返し(スタート~榎峠:10km地点)

【中盤】榎峠~高水山常福院までの500mほどは、がっつり上り。一度下り林道を上り返し、再び下り榎峠へ

【後半】下り基調の小さいアップダウンの繰り返しの後半(榎峠~ゴール)

満開の桜咲く中、スタート! 初夏を思わせる暑さでした
満開の桜咲く中、スタート! 初夏を思わせる暑さでした


前半はとても走りやすく、中上級者は気持ちよく走れるはず。知らず知らずのうちにオーバーペースになり脚を使ってしまうので、注意が必要です。後方の選手は、渋滞があるとは思いますが、後半に挽回できるので焦りは禁物。

春の花咲き乱れる里山を駆ける
春の花咲き乱れる里山を駆ける

このレースに向けてしっかり準備していた私は、ガンガン飛ばしたい気持ちを抑え、できるだけリラックスしてマイペースを心がけ走ります。トレイルへ入って少しのところで先頭に立ちました。小さなアップダウンが続くシングルトラックをリズムよく走り、そのまま榎峠へ向かいます。


思わずワクワク!? 急な上りの連続、山岳区間

次に待つ山岳区間は、急な上り坂が続く、自分としては得意で好きなゾーン。毎年ここに来るとワクワクしてしまいます。歩きも混ぜながら進み、途中、ジェルを一個補給。

急すぎて笑顔!? 練習成果が如実に出るのがこのゾーン
急すぎて笑顔!? 練習成果が如実に出るのがこのゾーン


15km地点の高水山常福院までは頑張りどころなので少しペースを上げました。常福院のエイドではスポーツ麦茶、水があり、とくにスポーツ麦茶は、暑かったこともあり、塩分が含まれていてさっぱりしていておいしかったです。

エイドもある中盤のポイント、常福院

エイドもある中盤のポイント、常福院

林道が、そしてアップダウンが続く

林道が、そしてアップダウンが続く

青梅のパワースポットとして有名な常福院の境内に入ると、第2回大会以来の伝統で、選手は獅子舞のお守りをいただきます。そしてここから下りに突入。後続の選手との差もある程度あったので、安全第一で下り、林道を上り返します。

このあたりでだいぶ脚に疲労がたまり、両ふくはぎが攣り始めました。毎年このあたりで攣りだすので、また今年もかぁーと思いながら焦らず気にせず、攣りながら走りました。林道が終わる頃には回復し、白岩エイド(20km地点)に到着。バナナ、オレンジ、梅干し、チョコレートなどありましたが、スポーツ麦茶のみを摂取して通過。民家の軒先を通り榎峠へ入ります。


しっかり「走るべきところを走る」が後半のカギ

ここから後半戦。中上級者は、下り基調とはいえアップダウンがあるので、少しでも上りを走れる余裕を残しておくのがポイントだと思います。ここを走れるか走れないかでタイムがだいぶ変わってきます。

年々外国人選手も増加。今大会はアメリカ、メキシコ、デンマークなどから50人以上が参加した
年々外国人選手も増加。今大会はアメリカ、メキシコ、
デンマークなどから50人以上が参加した


自分もここからペースを上げる予定でしたが、例年にない暑さのせいかあまり余裕なし。榎峠ではまだ往路の関門前のため、後続の選手とすれ違い、その都度励ましていただきました。小さなアップダウンが続き、三方山を過ぎた残り5kmぐらいのところで成木や奥武蔵の山々が一望できる開けたビューポイントを通過するも、景色を見ることもなく通過。ボランティアをしている友人や山の中まで応援に来てくれた友人の応援もあり、力を振り絞ります。

抜けのいい絶景ポイントを駆ける!
抜けのいい絶景ポイントを駆ける!


気力で走り、家族と仲間の待つゴールゲートへ!

暑さと疲労で動かない身体にムチをうち、気持ちで走った末・・・家族や青梅トレラン部の仲間、トレランフェスの参加者などたくさんの方が見守るなか、笑顔でゴール! 最高の瞬間。無事に2連覇を達成することができました。
地元のレースならではのたくさんの応援があり、とても力になりました。

ついにゴール! 迎えてくれる声援や賑やかな会場のムードもうれしい
ついにゴール! 迎えてくれる声援や賑やかな会場の
ムードもうれしい


この大会、トレラン初心者にもおすすめで、都心からのアクセスもよく気軽に参加できます。一度レースでコースを覚えてしまえば練習でも来やすいと思いますし、エスケープルートも多いので安心です。ただ、初心者が参加しやすいということもあり、ケガをされる方が多かったように思いました。レースといっても何かあったらできる限り自分で対処できるよう、やはりファーストエイドキットは準備はしたほうがよいですね。

市民レベルの手弁当で作り上げてきたレース。20年重ねてきた歴史、そして走れる喜び!

市民レベルの手弁当で作り上げてきたレース。20年重ねてきた歴史、そして走れる喜び!


嶋崎 功一さん 

青梅市在住、34才。
7年ほど前からトレランを始め160マイルレースの完走を目標に取り組む。
最近は家族との時間を大切にするためショートレースに絞り出場。
目標はKFC東京トレイルランシリーズの2連覇。そして全6戦の完全制覇。