2年前から和歌山県が取り組んでいる「ランナー梅干しプロジェクト」レポートもいよいよ9回目。今回は、紀州梅大使で元オリンピック代表の大島めぐみさんに、夏のランニングについてお話をうかがった。
夏は短時間集中型のトレーニングで筋力を高めるチャンスです。秋のレースに向けて、夏の間に「脚を上げる筋肉」を強化しておけば、自ずとスピードが上がります。30㎞走やLSDは、涼しくなってからにして、まずはスピードの最大値を上げることに力を入れましょう。階段上りや坂道ダッシュ、ジョグの途中で短い距離を全力疾走するような練習を取り入れてみてください。
現役時代、私も夏の間は20㎞以上の距離走は行わず、15㎞のペース走後に200mを5本走ったり、400mや1000mのインターバル走を行ったりしていました。これにより、ロング走では鍛えられない筋肉が鍛えられます。この「脚筋力の強化」が、あとで長距離の走りにもつながっていくのです。
そして練習時に必ず携帯してほしいのがランナー梅干し「ウメパワプラス」。普通の梅干しだと屋外の練習には持って行きにくいのですが、ウメパワプラスなら1個ずつ包装されているので、必要な時に必要なだけ食べられます。種抜きなので、そのまま口に入れて飲み込めるのも便利。私の現役時代は、あらかじめ種を抜いた梅干しをラップに包んでボトルに貼るなど苦労しましたが、今はウメパワプラスがあるので、練習中でも手軽に梅干しがとれるようになりました。
梅干しは疲労回復に効果のあるクエン酸が豊富で、塩分補給にも役立ちます。梅干しに限らず、食卓で調味料代わりに使える練り梅や梅胡麻、寝酒にもぴったりの梅酒、手軽に作れる梅ジュース(下記左側参照)など、お勧めしたい和歌山県の梅アイテムはたくさんあります。
ウメパワプラスをはじめとする「梅パワー」で夏を乗り切り、秋のレースで力を発揮できるよう頑張りましょう!
大島めぐみさん(中央)
シドニー・アテネ両五輪長距離代表。世界陸上はトラックとマラソンで3度出場。フル自己ベスト2時間24分25秒。
田中信弘さん(左)
和歌山県みなべ町の梅農家。27歳、走歴14年。月間走行距離350km、フル自己ベスト2時間32分20秒。
片山清範さん(右)
和歌山県みなべ町の梅農家。36歳、走歴26年。月間走行距離200km、フル自己ベスト2時間38分45秒。
大島さんが和歌山で出会った梅製品の数々。梅干しピザや梅ジャムなどもランナーにお勧めだ。