サロマ湖100kmウルトラマラソンまであと3カ月
本番までに一度は100km走もやります
「弱点は『伸びしろ』だと思っています。昨年のサロマで上りの弱さを自覚し、その克服が飛躍へのカギだと前向きに捉えて、この9カ月間、自分と向き合ってきました」
と語る川内鮮輝さん。2018年6月のサロマ湖100kmウルトラマラソンは5位に終わり、目標としていたIAU100kmワールドチャンピオンシップ日本代表(4位以内)にあと一歩届かなかった。今年のサロマはIAUワールドチャンピオンシップの選考レースではない(※1)が、年々高速化しレベルが上がる中でリベンジを狙う。
「昨年秋からのフルマラソンは、点数にしたら65点。タイムの面では、ちばアクアライン(10月)での2時間22分11秒が最高で、20分切りは一度もならずでした。ただ、短いスパンでの連戦(11月18日の神戸、23日の福知山)では、キツい状態でも身体を動かす感覚が掴めましたし、コンディションが良くない中でレースに合わせていけたのは収穫。ウルトラでの70km以降、60%くらいの身体の状態で残りの距離を走り切るイメージができたと思います」
上りの弱さに対しては、新たなトレーニングで改善に取り組んできた。
「毎回走る前に、股関節の可動域を広げるストレッチと筋トレを取り入れています。その上でアップダウンを走り、変化を確認する。その繰り返しで、上りを走る時の脚の運びがスムーズになってきたと実感しています。兄(優輝)と何度かトレイル練習にも行きました。兄は上りが強くかなり離されてしまったので、まだまだ発展途上ですが」
今年のサロマ湖100kmは6月30日。あと3カ月と迫る中、これからは2週間に1回、60~70kmの長距離走を入れていくという。
「例年と内容は大きく変わりませんが、同じ練習でどれくらい余裕を持って走れるか、長距離走の中にアップダウンを入れて余力を持って走り切れるか、というところを見ていきたい。今のウルトラはスピードも必要なので、これまでと変わらずスピード練習も週に1回入れていきます」
そして本番までに、一度は100km走も。
「利根川沿いを延々と、休憩も入れて計8時間半くらい走ります。景色が単調で心が折れそうになりますが、そんな時に変化を与えてくれるのが音楽。プレイリストだと次に来る曲がわかっておもしろくないので、超長距離走の時はシャッフルで聴きます。意外な曲が流れると気分転換になる。タラプロなら14時間再生で途切れる心配がなく、超長距離走の強力な相棒です」
※1 IAU100kmワールドチャンピオンシップは2016年から2年に一度の開催。