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フルマラソンを1日で6回完走！？
世界に誇るスーパー女性ランナー

「ヒトは1日で、何キロまで走れるのか？」
　24時間での走行距離の限界に挑むウルトラマラソン「24時間走」（※注）。その屋外・屋内での女子世界記録を、日本人ランナーが保持していることをご存知でしょうか。
　屋外の記録保持者は、工藤真実さん（45歳）。09年12月に台湾で開催された「東呉国際ウルトラマラソン」で、従来の記録を4km塗り替える254.452kmを走破しました（女子で250kmを超えた選手は世界で2人目）。屋内は、稲垣寿美恵さん（43歳）。1月30～31日にフィンランドで行われた「ENDURANCE 24h」で241.426kmを走り、記録を更新しました（稲垣さんは06年09年のスパルタスロン女子優勝者でもあります）。
　上記の記録は、「フルマラソンをサブ4ペースで6回完走する」のとほぼ同じ。記録を狙うためには時間内を極力走り通す必要があるため、食事やトイレ、睡眠でのタイムロスを抑えなければいけませんし、トラックや公園、特設コースと同じ場所をひたすら周り続けるため、精神的な強さも必要です。
　工藤さんは銀行に勤めるOL、稲垣さんはエアロビクスとヨガのインストラクターで、ふたりとも仕事と両立させながら競技に取り組む「市民ランナー」です。フルマラソンに比べると、国内ではまだ馴染みの薄い競技ですが、世界に誇るアスリートが日本にはいること、覚えておいて損はないですよ！

（2010年2月5日　ランナーズ編集部／春城信宰）

※注 24時間走は、屋外のトラック、ロード、室内の3つのカテゴリーで行われそれぞれに世界記録が存在する。日照時間や地面の状況などで記録が長短するのも特徴。工藤さんは屋外トラックの記録保持者、稲垣さんは室内の記録保持者となる。

「東呉国際ウルトラマラソン」での工藤さん。09年の「横浜国際女子マラソン」を2時間52分で走り「東京マラソン」にエリートの部で出場予定。

「フィンランドに到着したらいきなりメディアから取材されてびっくりしました」という稲垣さん。活躍は現地の新聞でも大きく取り上げられました。

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