日刊ランナーズ

ラストチャンスに賭ける
女性ランナーの意地が見られる長野マラソン

 10回の節目を迎える長野マラソンが4月20日(男性5325人、女性1006人、計6331人出走)に開催されました。今年は3連覇を狙うネファト・キニャンジュ選手(ケニア)と瀬戸智弘選手(カネボウ)の1秒差のデッドヒートに注目が集まりましたが、同大会の戦いはこれだけではありません。
 今年で最後の開催となる東京国際女子マラソン「市民の部」の参加標準記録・3時間30分を目指す女性ランナーが、多数出場していたのです。というのも、次のフルマラソンシーズン開幕とほぼ同じ11月中旬に開催される同大会の参加資格を得るためには、本州の大会ではこの長野マラソンと同日に開催されるかすみがうらマラソンがラストチャンス。
 北海道マラソンで挑戦する方もいますが、暑さ、移動距離等を考えると、それ以前にタイムを切っておきたいところです。
 今回、その参加資格を掴むべく出場した中里協子さん(43)は
 「3時間29分7秒でゴールできました。(ゴール会場となる)野球場に入って時計を見ると3時間28分台だったので必死のラストスパートをかけました。3人の子供の出産よりきつかったです! でも頑張って良かった」
 定員の関係で、昨年から参加標準記録を切っていても出場できない場合もありますが、3時間30分を切らないことには申し込みすらできません。女の意地とママさんランナーの底力は長野でも健在でした。
 ちなみに、3時間30分を切った女性ランナーは女性出走者の9.49%にあたる106人でした。

(2008年4月21日 ランナーズ編集部/黒崎悠)

午前8時35分にスタート。男子は8位までに外国勢が6人、女子は5人が入った

午前8時35分にスタート。男子は8位までに外国勢が6人、女子は5人が入った

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