2008 RUNNERS AWARD 第21回ランナーズ賞

2008年 第21回ランナーズ賞受賞者
2008年 第21回ランナーズ賞受賞者

日本山岳耐久レース
奥川へとへとクラブ
斉藤登久代さん

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 市民ランニングの普及、発展に貢献した人物、団体などを表彰する第21回ランナーズ賞の受賞者を称える授与式が2008年12月1日(月)ウェスティンホテル東京にて開催されました。
 1988年の第1回以来、昨年までで63の個人・団体が受賞。今回は、日本山岳耐久レース、奥川へとへとクラブ、斉藤登久代さんが「ランナーズ賞」に輝きました。


選考にあたって

 本年の「ランナーズ賞」への推薦内容は、それぞれ充実したものでした。カテゴリーについても多様にわたり、この賞の真意が読者や推薦者に理解されてきていることが伺われます。
 まず「日本山岳耐久レース」。奥多摩主要峰を縦走する国内最高峰の大会で「トレイルラン」の言葉を定着させました。宮地由文氏を中心として発展、清掃登山、大気汚染調査などの山の自然を守る活動など、社会貢献をも目指しています。
 次に「奥川へとへとクラブ」。38名の有志により設立以来33年にわたり「奥川健康マラソン」を開催。過疎化の進む地域で地域活性化に大きな貢献を果たしてきました。
 更に、「サロマ湖100kmウルトラマラソンの斉藤登久代さん」。サロマ湖100kmの68kmポイントで22年間にわたり私設エイドを運営されている「白帆のお母さん」。大会の陰の演出者として、受賞されました。
 その他、特別のカテゴリーとして、会報誌の名前も挙がったことをお伝えいたしておきます。受賞の皆さま方、おめでとうございます。

選考委員会 委員長 佐々木 秀幸


受賞者

日本山岳耐久レース(主催:社団法人東京都山岳連盟)
「ひと」と「自然」を育てたトレイルレース
日本山岳耐久レース(主催:社団法人東京都山岳連盟)

 「ハセツネ」の愛称で親しまれている「日本山岳耐久レース・長谷川恒男カップ」が、初めて開催されたのは1993年。世界的なクライマーだった故・長谷川恒男氏の名を冠し、奥多摩主要峰全山を縦走する全長71.5㎞のコースを、制限時間は24時間で走破する大会として誕生した。
 トップランナーの間では、事実上の日本選手権とみなされている一方で、制限時間を歩いても完走できる「24時間以内」と定め、幅広いレベルのランナーに門戸を開いてきた。16回目となる今年の大会は、エントリー開始1日半で定員に達してしまう人気ぶり。裾野の拡大と競技力の向上。そのどちらにもハセツネは大きく貢献してきた。
 また、レース翌週の清掃登山などの活動を通じて、トレイルランが自然破壊ではないことを実証してきた。2008年秋には、トレイルランの普及発展を目的として「東京ハセツネクラブ」を発足。ハセツネで育ったランナーたちが、今後は日本のトレイルランを育てていくことだろう。

奥川へとへとクラブ(福島県・西会津町)
「奥川健康マラソン」で地域活性化に大きく寄与
奥川へとへとクラブ(福島県・西会津町)

 クラブの結成は1974年。結成時から会長をつとめる川上甫(はしめ)さん(1933年生まれ)を中心に、毎朝中学校に集まり3~11kmのコースを走っていた。近隣のランニング大会に誘い合って参加するようになり、あるマラソン大会の帰り道、「ランニング大会を開催すれば、奥川(おくがわ)も元気になるのではないか?」という声があがり、何の知識もないまま、「奥川健康マラソン」を立ち上げることになった。
 第1回大会は1976年。参加料は無料で、経費は奥川へとへとクラブが負担した。選手名簿から横断幕まですべて手作り。参加者は地元を中心に77人。以来33年に渡って運営をサポートしてきた。
 選手におにぎりを用意したり、山菜汁を用意したりと、毎年のようにサービスも向上させていった。老人は応援、婦人・壮年男女は大会スタッフとして住民総参加の大会となり、今では、奥川地区で1年のうち最も賑わう行事。ランニングイベントの開催で、過疎化・高齢化が進むエリアにおいて地域活性化に大きく寄与してきた。

斉藤登久代さん
「愛のエイドステーション」は今年で開業22周年
斉藤登久代さん

 サロマ湖100kmウルトラマラソンで「愛のエイドステーション」と呼ばれる私設エイドを運営しているのが、斉藤登久代さん(1944年生まれ)。普段はランニングとは無縁の生活を送っているが、第1回大会のときに自宅の目の前がコースということを知り、
 「少しでも大勢のランナーに完走して欲しい」
 との思いで、1987年の第2回大会からエイドを開くようになった。
 最初のうちはチョコレートとアメ玉ぐらいのこじんまりしたエイドだったが、ランナーからのリクエストに応えているうちに、今では、パン、キュウリの漬け物、冷たいタオルと温かいタオル、消炎剤、胃薬などなど、オフィシャルエイド以上の充実ぶり。
 出費は毎年10万円以上。それでもエイドを開く理由を尋ねると、
 「何でだろうねぇ(笑)。人が喜んでる顔を見ると、やっぱり嬉しくなるからね。それに、自分ではとても100kmも走れないけれど、同じ感動を味わいたいからかなぁ」
 と照れながら答えてくれた。

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